【思考の道具箱】知的複眼思考法
知的複眼思考法 誰でも持っている創造力のスイッチ (講談社+α文庫)
- 作者: 苅谷剛彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/05/20
- メディア: 文庫
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複眼思考とは
複眼思考とは常識やステレオタイプを疑わず受け入れる単眼思考と対をなす概念であり、著者がこの本で伝えたい思考法である。
それは、常識を疑い世の中に生じる様々な問題を様々な視点から捉える方法でもある。
まだまだ私は単眼思考に陥りがちであると思うので、この本を参考にして複眼思考ができるように努めたいと思った。
本書の重要性
全ての章で書かれていることが、私にとって必要なことだと思えてならなかった。
しかし、だからといってこの本を「鵜呑み」にして、本書の内容すべてが正しいことだと思い実践しようとすることは著者の本意ではないだろう。
でもとりあえず、個人的に重要だと思った点を2つ挙げていきたい。
1つ目は、批判的に読書をするということ。
私はしばしば哲学者の本を読んだりしてなにか素晴らしい知識を得たと感じ満足している部分があった。
しかし、そういった知識を得るだけの受動的な読書では自分で考えるようにはならないと著者は言う。
まさに身につまされる思いだった。たとえ有名な思想家や哲学者の書いた本であっても、それを鵜呑みにせず常にしっかりと吟味しながら読書したいと思った。
2つ目は、問いの展開の仕方。
ある問い(なぜ~なのか?)を打ち立てたとき、その複雑さに頭を抱えたり、もっともらしい答えを見つけて納得してしまうかもしれない。
しかしそれではそこで止まってしまい、なぜという問いに答えることにつながらない。
それを克服するためには、主語をより分解してみたり、どうなっているのか?という実態を問う問いも組み合わせて問いを展開してゆくという方法がある。
なにか問題が生じたときに参考にしたい方法だと感じた。
なぜこの本を手に取ったのか
これは非常にわかりやすい理由で、読書猿さんのブログを読んでこれは読まねばという気になったから。