【ニーチェ】ツァラトゥストラかく語りき
- 作者: フリードリヒ・W.ニーチェ,Friedrich Wilhelm Nietzsche,佐々木中
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2015/08/05
- メディア: 文庫
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永劫回帰 力への意思
ニーチェの解説本を読んで、この本が永劫回帰と力への意志について書かれているということは分かっていたから、
その部分について書かれている所はわかった。
しかし、その永劫回帰と力への意志以外の部分はほとんどなにが言いたいのか分からなかった。
分からないなりにも、読んでいてニーチェの卓越した比喩表現と痛烈な批判は読んでいて胸を熱くさせることが多々あった。
時間をおいて再読したい一冊。
好きな文章
「もっとも重いもの。それは、おのれの傲慢に痛みを与えるために、
みずからを卑しめることではないか。おのれの知恵をあざけるために、
みずからの愚劣を明るみに出すことでは。」
多くのものはあまりに遅く死ぬ。あるものたちはあまりに早く死ぬ。
「死ぬべき時に死ね」と言う教えはまだ耳慣れない。
死ぬべき時に死ね。ツァラトゥストラはそう教える。
むろん、生きるべき時に生けなかったものがどうして死ぬべき時に死ねよう。
なぜ河出文庫なのか?
ツァラトゥストラ は他の文庫、ちくま学芸文庫や岩波文庫でも出ているがなぜ河出文庫のものにしたのかというと、理由は2つあって。
1つ目は、河出文庫版は注釈が一つもないということ。
これは一見悪い点に聞こえそうだが、読む上でなんの障害もなく読めるという利点がある。
実際にちくま学芸文庫版などを手に取ってみるとわかるが、
注釈が多いと文章のいたるところに︎注釈のマークがあって読みにくいと感じた。
2つ目は、実際に他の文庫版と読み比べてみて、訳が読みやすいなと感じたから。こればかりは人によって違うから手にとって確かめてみてほしい。