【東南アジア】入門 東南アジア近現代史
タイトル 入門 東南アジア近現代史 著者 岩崎育夫 講談社現代新書
東南アジアについて植民地化される前から、現代に至るまで大まかな流れがつかめる本。
現代の部分は内容がかなり経済に偏っているように感じたが、東南アジアの概観を掴むことができた。
高校の頃にも断片的には東南アジアについて学んでいたが、今になってこの本を読み、東南アジア諸国がいかに日本を含む先進国に翻弄されてきたのか
という歴史的事実を再確認してこれを深刻に受け止めなければならないと感じた。
ヨーロッパ諸国、アメリカ、日本そういった先進国が富を求め東南アジアをめぐって争ったのはまさに資本主義の暴走といえる。
そして私はそういうことをした日本という国に生まれ、大して不自由のない生活を送っているのだということを今一度理解しておかなければならないと感じた。
話は変わるが、東南アジアが日本にとって経済的に重要であることを、東アジアと南アジアと比較することで述べているところが面白かった。
東アジアでは今でも、日本の植民地支配や侵略に対する厳しい批判がある。(東南アジアも日本に侵略されたが、東アジア程日本に対して批判的ではない)
南アジアは地理的に遠いだけでなく、宗教社会的な違いが大きい。
これらのことを考えると、東南アジア諸国が日本にとってかなり条件のいい貿易相手国のように思える。これからも良い関係を築いていってもらいたい。