【ヘーゲル入門】新しいヘーゲル

 

読んだ本の感想を書いていきます。

タイトル 新しいヘーゲル 著者 長谷川 宏 講談社現代新書 

 

ドイツ観念論を代表する哲学者ヘーゲル。彼の思想は後のマルクスキルケゴールらに大きな影響を与えた。

この新書一冊を読んだだけで、ヘーゲルに対してどうこう言うのはどうかとは思うけれども、率直に言うとヘーゲルの考え方は自分には合わなかった。

理由は2つほどある。1つ目は、理性への盲目的といってもいい程の信頼、世界の隅々まで理性の光が及ぶとする理性的世界観。これはもはや神を盲目的に信じるのと変わらず、理性という絶対神を信仰しているようにしか見えない。

2つ目は、歴史を単線的に捉える見方。ヘーゲルは古代のギリシャ社会が発展してゆき、たどり着いたものが近代社会であるとする。しかし、私は現代社会でも昔のギリシャ社会でも、優れた部分と劣っている部分は存在していると思うし、どちらが優れているなどと一概には言えないと思っている。それゆえ、ヘーゲルの今の社会が確実に昔の社会より発展しており、優れたものだとする単線的な見方、考え方には賛同できないし、到底そうは思えない。

 

なぜこの本を手に取ったのか

この本を手に取った直接の理由は、ヘーゲルに興味を持ったから。

なぜヘーゲルに興味を持ったかというと、私がフッサール現象学に影響を受けているから、フッサールの弟子であるヘーゲルが気になったため。

あとは、他の哲学系の本を読んでいると頻繁にヘーゲルが言及されるから。

 

新しいヘーゲル (講談社現代新書)

新しいヘーゲル (講談社現代新書)