【ソシュール入門】ソシュールと言語学

 

ソシュールと言語学 (講談社現代新書)

ソシュールと言語学 (講談社現代新書)

 

 

概要

言語学創始者ソシュールから始まり。

彼の影響を受けてうまれた、プラハ学派、アメリ構造主義言語学コペンハーゲン学派。

そして、バンベニスト、マルチネと一気に概観してこれからの構造主義言語学についてを語るという流れ。

言語学者たちの小難しい用語を飲み込むのに少し手間取るが、

平易な文章で書かれているためスラスラと読み進めることが出来た。

 

この本の面白い点

著者は言語学者の学説の問題点を指摘しバッサリと切り捨てる。

だからといってその学説が全くの無駄であるというのではなく、

そうすることで、その学説の本当に意味のある有用な部分を鮮やかに浮かび上がらせる。

加えて、著者自身の解釈とその上に成り立つ言語分析の実例は読んでいて納得のいくものが多く、

ただの学説の解説に留まらない面白さがある。

 

この本を読んだ理由

哲学マップ (ちくま新書) を読んで、構造主義を知り興味を持つ

→ 寝ながら学べる構造主義 *1を読む

ソシュールに興味を持つ

→大学の一般教養の教授に言語学系の方がいたので、お勧めの本を聞いたらこの本を勧められたから。

*1:文春新書